忘れる

 『忘却とは忘れ去ることなり』、戦後すぐのNHKのラジオドラマ、菊田一雄原作『君の名は』の冒頭のナレーション、こんなことは忘れず覚えているのにである。

 というのは昨日夜、配偶者が隣の市に蕎麦のおいしい店があると聞いてきて、それくらいの距離なら車で行けるであろうと前もってカーナビに入れておいた。

 ところがどっこいである、今日になって配偶者は老人会の月例のグランドゴルフに出かけて行った、10時には帰ってくるからということであった。

 ところが習慣というかルーチンというかjiseiは9時45分にはいつも通りジムのバッグをもっていつものように出かけて、12時過ぎに帰ってきた。

 どうも雲行きが怪しい、また何かやらかしたかなぁと考えてみたが思いつかない、遠回しに蕎麦屋の名前を言われてはじめて気が付いた、時すでにおそしである。

 卓上のカレンダーに記入するのを忘れていた、明日のことだから大丈夫であろうと思ったのが失敗のもと油断大敵であった。

 とにかく最近は物忘れが激しい、約束事、予定は大きな字でメモに書いてテーブルの上に置いて毎朝確認するようにしている。

 朝と夜の食後に薬を飲むのを忘れる、1週間分の薬を分けて入れた箱に『今日も元気に薬を呑もう』と書いてテーブルに置いてあっても忘れる。

 この現象は単なる老化現象とは違うのではないかと内心思っている。